読書
以前に片岡義男原作のテレビドラマ『ハートブレイクなんてへっちゃら』をもう一度見たいと書きました。今回はもう一度ではなく、いつか見てみたいと思っているテレビドラマについて書きます。 金井美恵子の目白シリーズは大好きな小説で、なかでも『小春日和…
『東京どこに住む? 住所格差と人生格差』(朝日新書) 速水健朗(著)を読みました。帯の「かつては西高東低、今は逆!」のコピーに惹かれて購入した本です。 上京以来、ずっと東京の西側に住んでいますが、東京の東側への興味は常にあります。特にアパート…
GW後半に読んだ本。 2002年から朝日新聞出版のPR誌『一冊の本』に連載の金井美恵子のコラムをまとめた「目白雑録」の最新刊にして最終刊。この前に出ていた目白雑録の単行本の書名が『目白雑録5 小さいもの、大きいこと』で、本書の書名は『新・目白雑録 も…
書名が書かれている内容を表している本。著者の永江一石氏はビジネス・コンサルティングを生業とされています。詳しいプロフィールについては氏のブログをご覧ください。これ書いてる人表紙にもあるとおり、氏のブログ「More Access! More Fun! 永江一石のIT…
本を読むのが好きで、このブログでも自分のお気に入りの本を紹介しています。ブログを読んでくれた人が、「この本、読んでみたいな」と思えるようなエントリーを書きたいと思っているのですが、難しいです。今日、ご紹介する『超教養』(さとう珠緒)は、わ…
もう一度見たいドラマがあります。奥田瑛二扮する作家を主人公にした4編からなるオムニバス・ドラマ『ハートブレイクなんて、へっちゃら』です。80年代末頃、NHKで放送されました。今では、ストーリーもほとんど忘れてしまいましたが、ラスト・エピソードで…
アッコちゃんシリーズでお馴染みの柚木麻子さんのデビュー作です。10代の頃は、家と学校、家族とクラスメートや部活仲間、塾の友だちが世界のすべてだと思いこんでいて、その狭い世界の中で人と比べて自分はまともじゃないんじゃないかと考えて不安になった…
今回ブログで紹介する小説は『楢山節考』(深沢七郎)です。<楢山節考>民話のうばすて山に材をとった深沢七郎の小説。読後にずっしりと重い物が胸に残るような読書体験というものが、時々あります。わたしにとって、『楢山節考』がまさにそれでした。20代…
もし、自分は今、出口のない八方塞がりな状況にいると感じているとしたら。著者のカート・ヴォネガット・ジュニアは兵役で派遣されたドイツで捕虜になり、ドレスデンで連合軍による無差別爆撃に遭遇しました。彼はこの悲惨な体験を本にしようとしたが、なか…
村上龍のデビュー作『限りなく透明に近いブルー』に続く小説。村上龍には『69(シックスティ・ナイン)』という青春小説があって、そちらも好きなのですが、わたしにとっての村上龍はこの『海の向こうで戦争が始まる』です。初期の村上龍といえば粘液の描写…
予備知識無しで読んだ方が良い本というものがありますが、『この闇と光』(服部まゆみ)はそんな一冊です。未読の人には、極力、事前情報なしで読んで欲しいので、小説のあらすじについてここで触れることはできません。ただ言えることは、読書を通して自分…
『ナボコフの文学講義』ウラジミール・ナボコフ「ひとは書物を読むことはできない、ただ再読することができるだけだ」作家ウラジミール・ナボコフの言葉です。最近、新しい小説を読んだら、もう一度初めから読みなおすようにしています。わたしは、せっかち…
これって何かに似ていると思いながら『キャッチャー・イン・ザ・ライ』を読んでいました。で、いき着いた答えは、「『ユリシーズ』に似ている」でした。『キャッチャー~』は、高校を退学処分になった主人公ホールデン・コールフィールドがニュー・ヨークの…